イルピアット紙屋川のレセプションに寄せて。

2016年12月7日イルピアット・ニュース

2016年12月1日にイルピアット円町店は休業に入りました。12年半の時間を刻んできた店舗を離れる気持ちは複雑です。2号店となるイルピアット紙屋川へレストラン機能が移りました。2号店は2号店として、自分のサイズよりも大きな服を買ってしまった気分です。お店で選んでいる時は「これ程似合うものはない」と思っていたのに、いざ着て外出してみれば「サイズが合っていないのじゃないか」と不安になった時の、アレです。円町を離れた寂しさと、身の丈に合わないサイズを選んだかも知れない不安とが入り混ざった一週間でした。

12月6日に引っ越しを完了しました。何も道具がなかった2号店からの不安はもうありません。逆に、道具がなくなった円町はとても寂しく映ります。ガランとして精気を感じられなくなってしまった。円町のオペレーションが紙屋川へ移った事で、ステージが新しくなりました。しかし、紙屋川の精気は円町から譲り受けたものである事は自明です。どこまで行こうと、円町が在っての紙屋川です。この手順を間違ってはなりません。

イルピアット円町は2017年中に再稼動します。今は想像すらできませんが、紙屋川が落ち着き次第、円町の再稼動へ向けて努力します。円町の灯りが長く消えてはなりません。あのお店にしかできない面白さを再び世に放てるワクワクは、潜在能力と手を組みニヤニヤしています。今度は紙屋川で円町のオペレーションを作ります。円町から紙屋川へ。紙屋川から円町へ。できる事を丁寧にする事で繋がる世界と運動があるはずです。

12月7日のレセプションを経て、紙屋川にある可能性を確認したいです(皆さんに来て頂きたいのですが、既に定員超過です。スミマセン)。紙屋川でどんな事が出来るのかを考えてみようと思います。イベント性と日常と。食事にはワクワクと信頼感が必須です。紙屋川で生まれるワクワクのアイデアを私がどう発信できるか。加えて、皆さんから頂いた12年半の信頼感をどう繋げて行けるのか。レセプションは近隣地域へ与える影響の可視化と、この先のイルピアットの可能性と、新しいワクワクのスタートラインです。2.5坪カウンター7席で始まったイルピアットは、いよいよ新しいステージが始まります。

9月12日に紙屋川のテナントを見てから3ヶ月足らず。施工してくださった「木々のや(くくのや)」奥村さんの仕事の美しさが光る内容になりました。作業が余りにも美しくて「塗装仕上げを施さない方が良いのじゃないか」と惚れ惚れした事を覚えています。床タイル目地の美しさ、外枠造作の丁寧さ、仕上がりに対するこだわり。施工の美しさが違和感を遠ざけ、落ち着きと安心感を与えてくれています。良いものができました。紙屋川へ是非とも足を運んでください。

イルピアット紙屋川は12月14日に開店します。立ち呑みスペースを併設したスタイルです。始めのうちはオペレーションもメニューも定まらず落胆させてしまうやも知れません。一緒に新しいお店を作って行く面白さを感じて頂ければ救われる思いです。お客さまが来店しイルピアットは初めて「イルピアット」になります。私が作らせて頂く料理は、皆さんのお食事をバックアップするひとつのアイテムです。店内はお食事を保障する為の設定です。何よりもお食事はお客さまが主人公です。「イルピアット紙屋川」は設定された店内を料理というアイテムを用いてお客さまが楽しむ場所です。もちろん、私ミズタニ(トニー)がアテンド致します。存分にお楽しみください。

新しいステージの始まりです。皆さんと一緒に時間を刻める喜びしかありません。こんな展開が訪れるなんて!私の人生はもっと地味で暗いものだと思っていた思春期はもうすっかり報われました。これまでお世話になってきた皆さんへの恩返しを実現できるように。なるべく雑に生きないように。私とお付き合いください。少しでも日常のお食事を楽しくできるようこれからも努めます。
それでは、イルピアット紙屋川にてお待ちしています。
今日は快晴だぜ。

2016年12月7日 水曜日      イルピアット  ミズタニ(トニー)ヨシオ

(レセプションの受付は終了しております)